カラス〜なぜ置くの?カラスの勝手でしょうー?
カラスが電車のレールに置石という、とんでもないニュースが
97年頃から報道されている。一体何のためかはわからない。
人間以外の動物が遊ばない、という前提に立てば、この行動は
まったく不可解である。しかし、実際のところはそうではないようだ。
特に哺乳類では、遊ぶという行動は間違いなく存在する。
仔犬とかがじゃれて遊んでるのは、間違いなく遊びの概念を
もっているからである。しかしカラスはどうだろうか?
カラスというのが、かなり高等な知能を持っているのは確かだ。
ちなみにカラスは九官鳥と極めて近い仲間であるので、実は
言葉を覚える(真似できる)奴さえいる。恐るべし。
さらにカラスは”数”の概念を持っている。
7までの数字を認識できるようだ。まあ、ネズミが20までの
数を認識するという話もあるので、実際は良く分からないが。
相対的に他の鳥に比べると賢いのは確かだ。
だが、本来哺乳類に匹敵する知能を有するのかはあやしいはずだ。
だって脳の構造が違うんだから。
鳥類の場合、中脳(方向や位置感覚をつかさどる)が発達している。
哺乳類の場合、大脳が発達している。これにより脳に可塑性があるので
学習能力に秀でる。
本来はカラスは鳥だから、中脳が発達、大脳はそこそこのはずだ。
しかしどーもあやしい。やっぱりカラスの大脳は発達してるのか?
個体差も大きい気はする。あるいは、ある方向性をもった進化をして
いるのかもしれない。大脳発達という進化を。
カラス界では賢い奴がもてるのかもしれない。
「俺、置石してきたんだぜ」
「俺なんか、くるみ割りにトラック使ってるぜ」
こういう連れ合いを見つけることがはやってるとか。
んで、賢いカラスは子供に教育が上手いはずだ。
その子供も遺伝的、環境的に賢くなるはず。結果、カラスはどんどん賢くなる。
ひょっとしたら、人類が滅んだらカラスが地球を支配するかもしれない。
いまでこそ猛禽類には勝てないが、道具さえ持てりゃ別だ。
人間だって、素手では熊は普通殺せないが、マシンガンでも持ってりゃ立場は
逆転する。カラスだって同じことだ。道具の使用、火の使用などできるように
なれば明らかに話は違う。
となれば、怖いものは後は人間だけだ。人間さえいなくなれば。
なんとなくふと、"Planet of Apes"を思い出した。
そこでこんなのはどうだろう。"Planet of
Crows"(カラスの惑星)。
不時着した宇宙船はある惑星にたどり着いたが、そこには人類は
存在せず、高等な知能を持つ、しゃべるカラスたちが住んでいた…。
しかも、なぜか英語。
しかし、大体空飛べるカラスに空を飛ぶタブーは無いし、
そもそもカラスの性格的に、保守的ってこともないだろうし。ラストはこんなか。
ある場所にたどり着いた主人公は、愕然としつつ、こう叫ぶ。
「なんてこった。ここは地球だったんだ。俺は地球に帰ってきてたんだ…。
畜生!何にも変わってない!!何にも変わってないのかよ!!!」
そこはまさに昔と同じNYだった。そしてそこは観光のカラスであふれていたとさ。